毒性予測シュミレーション

   化学物質が人間に与える毒性をチェックし、安全な化学物質を予測する方法を説明します。
 
 


メダカを考える。

  今朝(March/07/1999)日経に「小川からメダカが消える」と記事が
   載っていました。また「野生メダカが危ない」「生き物が危ない
   も同じ内容の話題です。まずメダカってどんな魚?(参考にメダカ
   のことなら、ここメダカの飼い方 )またメダカ調査も行われて
   います。

   最近話題になった事では「宇宙環境でのメダカの実験」「向井千秋
   さんのメダカ」があります。またメダカはどこでも手に入る、安い
   自分で発生させられるなどから実験動物としてのメダカ、話題にな
   っている環境ホルモン評価にも使用されていますし、魚類は様々な
   影響を調べやすい対象です。

   さて本題のメダカの危機ではメダカがカダヤシ脅かされており米
   国からボウフラ退治で「蚊絶やし」と命名されたカダヤシが猛威を
   ふるっています。そう言えば我々ももっと今の子供たちもメダカと
   カダヤシの判別ができないくらい身の回りにいます。そのカダヤシ
   を脅かす存在なのがグッピーだそうです。何か熱帯魚としか認識は
   なかったのですが多くの種類があるそうで暖かい地域や工場廃水で
   水温の高いところでは勝者になったそうです。

   またその上に「ブラックバス」「ブルーギル」ですね。ゲームフィ
   ッシングとして有名ですがついに「外来魚の移植禁止に関する漁業
   調整規則」まで社会問題になってきました。

   つぎに考えなければいけないのはビオトープという見地ですね。
   ドイツ語のBIO(生物)とTOP(場所)の合成語で、「野生生物の生
   育場所」を意味します。都市部を中心に野生生物が姿を消しつつあ
   る現在、今ある自然を残し(保全型ビオトープ)、失われた自然を
   復元する(復元型ビオトープ)試みがドイツで生まれ、日本でも実
   践され始めています。河川管理、河川工学なども見なおされていま
   すが何か、40年前くらいの日本は都会から10分も郊外へ出れば
   ビオトープの世界でしたね。
 

  

  OECD 内分泌撹乱化学物質評価ガイドライン

         2/12/99ついに OECDの専門部会で内分泌撹乱作用の評価法の統一が
    合意に達したようです。

     OECD 内分泌撹乱化学物質評価ガイドライン

    これには日本の厚生省も活躍した内容が書かれています。方法としては3法が
    上げられています。
 

     1) 子宮肥大反応試験  ....女性ホルモン作用のチェック

     2) 去勢雄ラット反応試験 ... 男性ホルモンの働きチェック

     3) 反復投与毒性試験 .....ホルモン作用全般をチェック
 

         EPA,FDAなどの動きは同調の方向にあると思われますが、(勿論、日本はOECD
         に重要な専門家として出席していますので当然)詳しいSOPなどが待たれます。
     しかし当然と言えば当然の手法ですね。また各種、学会などで詳細は議論される
     と思われます。

毒性 って?

環境や人間に対し毒性のある化学物質は排除しなければなりません。  本来
は人間が使用してその化学物質に毒性があるか?を見るのが正確ですがかっ
て歴史上、不幸な戦争時代には人体実験は行われてきました。    しかし現
在ではそんな事は 絶対にできるはずが ありませんし、その代替として  実験動
物が使われる事もあります。 実験動物も  生き物ですから何とか 他の手段で
毒性をモニターできないか、 世界中の科学者が 研究をしています。  特にこれ
だけ高度に発達したコンピュータシュミレーションが現実のものになりつつあります。
しかし限界はあるしあくまでも 予測あ るのが問題ですが人体実験/動物実
験での動物の代替になれば、と思います。
発癌性

            細胞には体細胞(皮膚、内臓、血液など)と生殖細胞(卵子、精子)の2種
            類があります。がん細胞は体細胞で突然変異が起き、元の正常な 細胞と突
            然変異の細胞が戦いをし、突然変異の細胞が勝って暴走した時、発がんしま
            す。よく老人ががん細胞と共存するのに対し、若者のがん細胞は活性が強いと
            言われています。

変異原性

            4つ葉のクローバーまたまた自然界には面白い不思議な性質に変わった生物
            が存在します。もとの生物とは違った性質の生物になってしまうのを突然変異
            と言います。変異原とは突然変異を起こさせる原因の事です。

            突然変異は遺伝子(DNA)が何らかの変化を起こして起こります。この遺伝子
            の変化を試験するのが以下です。

            1)DNA修復試験                            5)マウスリンフォーマ試験
            2)復帰突然変異試験                      6)トランスジェニックマウスでの突然変異試験
            3)培養細胞を用いる染色体異常試験   7)in vivo/in vitro不定期DNA合成試験
            4)小核試験                                  8)in vivo/in vitro複製DNA 合成試験

              変異原性

皮膚感作

            化学物質が皮膚に付着/暴露された場合、体内に抗体が生成されるかどうか
            調べます。 抗体..抗原(体内に侵入した病原体など)の刺激により体内に生
            成する蛋白性の物質

            皮膚と紫外線
            アレルギー

刺激性

            眼一次刺激性試験
            皮膚一次刺激性試験
            皮膚光毒性試験

           日常生活で化学物質を含んだ日用製品が眼や皮膚に触れた時、刺激性があ
            るかどうか調べる。

神経毒性

生殖毒性

           授精能力/胎児の発育や奇形発生/子供の発育/さらに基本的な胚・胎児
           の発生を観察し、何らかの異常があり化学物質が影響しており毒性となっていな
           いかどうか。

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